LIFEが5月11日から変わる。介護施設が今確認すべきことと、今日の締め切り

結論から書く。LIFE(科学的介護情報システム)は5月11日から、厚生労働省ではなく国保中央会が運営する。今日4月22日の19時には旧システムへの新規登録が締め切られる。「うちはもう登録している」という施設でも、7月末までに対応が必要な作業が2点残っている。何もしないままでいると、LIFE関連加算の算定に支障が出る可能性がある。

LIFEが5月11日から「別の組織」の管轄になる─背景と何が変わるのか

LIFEは、介護施設・事業所が科学的介護を推進するために使うデータ提出システムだ。利用者のADL(日常生活動作)や栄養状態などを定期的に提出することでLIFE関連加算を算定できる仕組みで、すでに多くの介護施設が日常業務に組み込んでいる。

その運営主体が変わる。厚生労働省が公表した周知通知によると、5月11日の稼働開始にあわせ、公益社団法人国民健康保険中央会(国保中央会)がLIFEの運営を引き継ぐ。背景にあるのは「介護情報基盤」だ。利用者・施設・医療機関が介護情報を電子的に共有するための国の基盤が動き出し、LIFEはその中に組み込まれることになった。

制度の大きな変更に聞こえる。実際、関係する施設にとってインパクトは小さくない。だが現場の実務に「直接」影響する変化は、思ったより限定的だ。

問題は「変わらないから安心」と思ったまま、細かい落とし穴を見落とすことにある。ここが今回一番伝えたいところだ。


変わること・変わらないことの整理─「そこ」に落とし穴がある

厚労省が4月21日に公表したQ&Aをもとに整理する。

変わらないこと
  • 提出する様式情報に変更はない
  • 「少なくとも3ヵ月ごと」という提出頻度は、旧システムへ最後に提出した月から起算して差し支えない
  • 移行作業を終えた施設は、新システムで改めて新規の利用申請をする必要はない
  • 旧システムへ既に提出した様式情報は、新システムへ再び提出する必要はない

この4点だけを読めば「じゃあ何もしなくていい」という結論になる。私も最初はそう思った。ところが、続きを読むと1行だけ、見落としやすい注意書きがある。

移行作業を行った月のサービス提供分のデータを提出するとき、もし同月中にすでに旧システムで一部の利用者データを提出していた場合は、移行後の新システムで全員分のデータを改めて提出する必要があるという。

「一部だけ出していた」というケースが、経営者や事務担当の認識から抜けやすい。「旧システムにもう出したから大丈夫」と思ったまま新システムに移ると、算定要件を満たしていないまま請求するリスクが生まれる。気づくのは翌月の審査後──という展開が怖い。

移行月(5月)の業務フローに、この確認ステップを1行追加しておくだけでいい。


今日4月22日19時が締め切り─未登録の施設だけに適用される、もう一つの期限

既に旧システムを利用している施設は今日の19時とは無関係だ。ただし、「まだLIFEに登録していない」「今から登録したい」という施設は話が違う。

旧システムへの新規の利用申請は、2026年4月22日19時で締め切られる。

これ以降に新規でLIFEを始める施設は、5月11日以降に新システム(国保中央会運営)で申請することになる。手続きの流れが変わる可能性があるため、「来月から導入しよう」と考えていた施設は今日の段階でLIFEの登録ページを確認してほしい。

訪問看護ステーションや居宅サービス事業所でLIFE関連加算の算定を検討していたなら、今夜19時を過ぎると旧システムへの道は閉まる。今日しかない。


既存ユーザーが7月末までにやること2点とADL維持等加算の経過措置

すでにLIFEを使っている施設には、7月末までの移行期間内に対応すべき作業が厚労省の施設向け資料に記載されている。

  1. 電子証明書の取得
  2. 利用者情報の再登録

この2点が7月末までに完了していないと、新システムでのデータ提出に支障をきたす。「移行期間中は旧システムのデータがそのまま引き継がれる」と誤解している事務担当が多いが、利用者情報については改めて作業が必要だ。

ADL維持等加算については、運営主体の移管に伴う経過措置が設けられている。詳細は厚労省の通知(PDF)で確認してほしい。加算算定への具体的な影響は施設の状況によって異なるため、保険者(市町村等)への確認も選択肢に入れておくといい。

私がReliefのクライアントに伝えているのは、「移行作業を7月末ギリギリに詰め込まない」ということだ。介護施設の7月は、処遇改善加算の届出・実績報告・集団指導の時期と重なる。事務の優先順位はすでに埋まっている。電子証明書の取得は手続きに時間がかかるケースもある。GW明けの5月中に段取りを組めるかどうか──それだけの差で、7月の事務現場のしんどさがまったく変わってくる。

LIFE関連加算が算定できなくなってから気づく。制度移行期に毎回繰り返されるパターンだ。

今回だけはそのパターンを踏まないために、今日か明日、事務担当者と10分だけ確認の時間を取ってみてほしい。


出典・参考情報

※ 上記リンクは掲載時点のものです。厚生労働省・こども家庭庁等の公式サイトは予告なくURLや内容が変更される場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。


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