医療広告ガイドラインとは?

 

医療広告ガイドラインの概要

目次

1. 医療広告ガイドラインとは

基本的な考え方

  • 医療広告は受け手に誤解を与えないように厳格な規制が必要。
  • 厚生労働省が医療機関向けに提供する広告規制の指針。

医療広告の定義

  • 医療施設(病院、クリニックなど)に関する広告。
  • 広告対象条件:
    • 患者の受診等を勧誘する意図(誘因性)がある。
      例: 「今なら初診料無料キャンペーン!」という表現。
    • 医療機関や医師の名称が特定可能(特定性)である。
      例: 「○○クリニックで最新の美容治療を!」という表現。

2. 広告作成時に注意すべきポイント

禁止事項

  1. 虚偽広告
    医学的根拠のない内容。
    例: 「すべての患者がこの治療で完治します」といった表現。
  2. 比較有料広告
    他院と比較して優位性を主張。
    例: 「県内No.1の治療実績!」という表現。
  3. 誇大広告
    必要以上に誇張された内容。
    例: 「厚生労働省が認定したクリニック!」(実際には認定制度が存在しない)。
  4. 患者の体験談
    主観的な感想を広告に利用。
    例: 「この治療で5キロ痩せました!」といった患者の声の掲載。
  5. 公序良俗に反する内容
    卑猥な表現や暴力的な内容。
    例: 「この治療を受けないとリスクが高まる」と脅迫的に受け取られる表現。
  6. その他品位を損ねる内容
    過度な割引やキャンペーン。
    例: 「今月限定!すべての治療が50%オフ!」

可能事項

  • 法律で許可された内容。
    例: 「診療時間」「所在地」「診療科目」「予約の有無」など。

3. 限定解除

一定の条件を満たせば広告可能となる内容あり。

  • 例:
    • 術前・術後の写真を掲載する場合、以下の情報が必要:
      • 治療内容の詳細。
      • 費用に関する情報。
      • リスクや副作用についての説明。

4. 遵守の重要性と違反時のリスク

  • 違反が発覚した場合の対応
    • 行政指導: 「広告の内容を是正してください」との指導。
    • 中止命令: 違反広告の掲載を停止する命令。
    • 報告命令・立入検査: 広告内容や運用状況の調査。
  • 罰則
    • 刑事罰: 「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」。
    • 信用問題: 「違反事例として公表され、医療機関の評判を損なう可能性」。

5. 禁止広告に関連する具体的な事例

  • 虚偽広告の例
    「この治療法で100%安全に完治します」。
    「最新技術で副作用ゼロ!」(医学的根拠なし)。
  • 比較有料広告の例
    「○○クリニックより当院が選ばれる理由」など他院との比較。
  • 誇大広告の例
    「この治療法は奇跡の治療です!」という過剰な表現。

6. 広告を行う際の推奨事項

  • 患者が求める正確な情報の提供
    • 治療の具体的な流れを説明。
      例: 「この治療法は3回の通院で完了します」。
    • 標準的な治療費用の提示。
      例: 「1回の施術費用: 50,000円(税込)」。
  • 透明性の高い運用
    • 問い合わせ窓口を設置し、患者の疑問に対応。
      例: 「電話・メールでの問い合わせを24時間受け付けています」。

7. 特に注意すべきポイント

  • SNSやWeb広告の扱い
    一般の広告に加え、SNS投稿や公式サイト上の情報も広告規制の対象。
    例: Instagramに「当院なら必ず美しくなれます!」と記載しない。
  • キャンペーン広告の扱い
    過度に割引や特典を強調する表現は禁止。
    例: 「初回無料!今だけ〇〇プレゼント」。

8. 最新のガイドライン更新に関する情報

  • 改定の背景
    • 規制対象が広がり、広告以外の誘引手段も含まれるように。
      例: バナー広告や検索結果の上位表示など。
  • 今後の動向
    「広告規制の強化により、SNSや口コミサイトの取り扱いにも注意が必要」。

9. 施設基準に関するホームページでの掲載義務

2021年4月の診療報酬改定に伴い、特定の施設基準を届け出た医療機関は、ホームページに以下の情報を掲載する義務があります。

  • 施設基準に係る医師やスタッフの配置状況
  • 設備や運営に関する情報
  • 各種届出内容(特定の診療科や治療法に関する詳細)

また、掲載する際には以下の点に注意してください:

  • 内容が正確かつ最新であること
  • 患者が理解しやすい言葉を使用すること
  • 必要に応じて厚生労働省や自治体の規定に従うこと

これらを守らない場合、指導や罰則が科される可能性があります。

10. 参考サイト

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医療広告ガイドラインに沿った適正な広告作成をサポートするチェックリストです。ホームページの表現を確認し、患者さんに信頼される情報提供を目指しましょう!

【内容】

  • ガイドラインの基本要件
  • 遵守ポイントの確認項目
  • 不適切な表現の回避方法

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