こども誰でも通園制度が本日開始!保育施設の対応5つのポイント
本日2026年4月1日、「こども誰でも通園制度」が全国で正式にスタートしました。
2025年度(令和7年度)に一部市町村でのみ試行されていたこの制度が、いよいよ子ども・子育て支援法に基づく新たな給付として全国の自治体で実施されます。
保育所・認定こども園・地域型保育事業所を運営する施設にとって、この制度は新しい受入区分・事務手続き・加算の仕組みが加わる大きな変化です。「よくわからないまま今日を迎えた」という施設も少なくないのでは。
この記事では、こども誰でも通園制度の基本から、保育施設が令和8年度に対応すべきポイントまでを解説します。
こども誰でも通園制度とは——これまでの保育と何が違う?
従来の保育給付(1号・2号・3号認定)は、保護者の就労・疾病・介護等の事情がある場合に子どもを預けられる制度でした。つまり、「親が働いていなければ利用できない」というルールが基本でした。
「こども誰でも通園制度」は、この縛りをなくし、就労要件を問わず全ての子育て家庭が利用できる新しい通園給付です。
| 従来の保育給付 | こども誰でも通園制度 | |
|---|---|---|
| 利用要件 | 保護者の就労・疾病等が必要 | 就労要件なし(誰でも利用可) |
| 利用時間 | 週5日・月160時間程度 | 月最大10時間(時間単位) |
| 目的 | 保護者の就労支援 | こどもの育ち・孤立する親の支援 |
| 予約方法 | 施設と直接調整 | つうえんポータル(スマホ対応) |
「月10時間」というのは、仕事がない日に1〜2時間単位で柔軟に通園できるイメージです。在宅ワーカーや育休中の保護者も利用できることから、育児の孤立化防止・早期のこどもの社会化が期待されています。
どの施設が「特定乳児等通園支援事業」として参加できるか
参加の前提条件
こども誰でも通園制度に施設として参加するためには、市町村から「特定乳児等通園支援事業者」としての確認を受ける必要があります。参加は施設の任意ですが、給付を受けるには確認が必要です。
参加できる施設の種類:
- 認可保育所
- 認定こども園
- 小規模保育事業所(A・B・C型)
- 家庭的保育事業所
- その他、市町村が認める施設(認可外保育施設等)
確認申請の手続き
施設側が市町村へ確認申請を行い、認められると「特定乳児等通園支援事業者」として登録されます。確認に必要な書類・手順は市町村によって異なります。すでに令和7年度試行に参加していた施設は、令和8年度の継続手続きが必要な場合があります。管轄の市町村窓口に確認してください。
施設運営上の主な変更点——事務・人員・記録
1. 利用枠の管理
こども誰でも通園制度の利用は「つうえんポータル」(こども誰でも通園制度総合支援システム)を通じて行われます。施設は事前に受入可能な時間帯・人数を登録し、保護者はスマホからポータルにアクセスして予約します。
施設側の対応として:
- つうえんポータルへの施設情報・空き枠の登録・更新
- 予約の確認・承認
- 利用実績の記録・報告(給付費請求に必要)
2. 職員配置
こども誰でも通園制度で受け入れる子どもは、通常の保育に加えて別枠でカウントされます。職員配置基準(子ども◯人につき保育士1名)の計算においても、この子どもたちを含めた対応が必要です。入職時の引き継ぎや日常保育への慣らしが難しい一時預かりの性質を考慮した配置を検討しましょう。
3. 記録・連絡帳
利用開始にあたっては、利用児の健康状態・アレルギー・緊急連絡先等の情報収集が必要です。つうえんポータル上での情報管理が推奨されていますが、施設側のシステム整備状況に応じて紙との併用も可能です。
給付費(公定価格)の仕組み——施設の収入はどうなるか
こども誰でも通園制度では、市町村から施設へ「特定乳児等通園支援費(給付費)」が支払われます。
給付費の水準は、子ども・子育て支援法に基づく公定価格として国が定めています。令和8年度の単価は内閣府から公表されています。基本的な構造は以下のとおりです:
- 基本単価:利用時間(1時間単位)×子どもの年齢区分ごとの単価
- 加算:職員の処遇改善・特定加算等(別途算定可能な場合あり)
- 支払い主体:市町村(施設への直接払いまたは代理受領)
実際の単価は内閣府・こども家庭庁の公定価格告示を参照してください。利用枠が埋まるほど収入増加につながる仕組みであり、既存の通常保育との組み合わせで安定的な運営が可能になります。
保育施設が今すぐ取り組むべきこと
制度が今日から始まった今、施設が優先して対応すべき事項を整理します。
-
市町村への確認申請(未申請の場合)
すでに試行参加していない施設は、管轄市町村へ確認申請の手続きを確認してください。年度途中からの参加も可能な場合があります。 -
つうえんポータルへの登録・空き枠設定
参加施設は空き枠を登録することで、保護者からの予約が入り始めます。現実的に受け入れ可能な曜日・時間帯・人数を慎重に設定しましょう。 -
職員への制度説明・受入フローの整備
「こども誰でも通園制度で来る子どもはどう対応するか」を保育士・職員全員で共有してください。特に、当日初めて来る子どもへの対応(保護者不在・泣き止まない場合等)のフローを事前に定めておくことが重要です。 -
利用実績の記録体制の整備
給付費請求のために、誰がいつ何時間利用したかを正確に記録する仕組みを整備します。つうえんポータルのシステムを活用するか、既存の保育ソフトとの連携を検討してください。
まとめ:こども誰でも通園制度は「新しい収入源」でもある
こども誰でも通園制度のポイントをまとめます。
- 就労要件なし・月最大10時間の新しい保育給付が本日より全国でスタート
- 参加は任意だが、市町村への確認申請が必要
- 「つうえんポータル」で予約管理・利用実績記録を行う
- 公定価格に基づく給付費が支払われ、既存保育との併設で安定収入が期待できる
- 職員への説明・受入フロー整備・記録体制が急務
制度への参加・対応が遅れると、地域の保護者ニーズに応えられず施設の競争力低下にもつながりかねません。「とりあえず市町村に問い合わせてみる」ことから始めましょう。
「申請書類の準備が大変」「つうえんポータルの設定が難しい」「職員への周知が追いつかない」などのお悩みをお持ちの施設様は、ぜひ専門家へのご相談もご検討ください。
出典・参考情報
- こども誰でも通園制度について|こども家庭庁(こども家庭庁、確認日:2026年4月1日)
- こども誰でも通園制度の実施に関する手引(PDF)(こども家庭庁、2026年3月30日更新)
- 保育政策ページ|こども家庭庁(こども家庭庁、確認日:2026年4月1日)
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