ケアマネ・訪問看護も対象に!2026年度介護報酬改定、処遇改善加算の3つの変更点
ケアマネ・訪問看護も対象に!2026年度介護報酬改定、処遇改善加算の3つの変更点
2026年6月、介護報酬の臨時改定が施行される。今回の改定では処遇改善加算(しょぐうかいぜんかさん)の対象が介護職員から「介護従事者全体」へと大きく広がり、これまで加算の恩恵を受けられなかったケアマネジャーや訪問看護スタッフも初めて算定できるようになる。施行まで残り3ヶ月。事業所の管理者・運営担当者は今すぐ準備を開始する必要がある。
2026年度介護報酬臨時改定とは?なぜ異例の期中改定が行われるのか
介護報酬の改定は通常3年に1度実施される。前回は2024年に行われたため、次回は2027年の予定だった。しかし政府は「医療・介護等支援パッケージ」の一環として、2026年度中に異例の臨時改定(期中改定)を実施することを決定した。
背景にあるのは介護人材の深刻な不足だ。厚生労働省の推計によれば、2026年度には約240万人の介護職員が必要とされているが、現状では目標ペースの増員が追いついていない。介護職員と一般産業との給与格差は依然として大きく、処遇改善を加速させることで人材確保の底上げを図るのが今回の改定の核心である。全体の改定率は+2.03%のプラス改定となる。
処遇改善加算の対象が「介護従事者全体」に拡大
これまでの処遇改善加算は、主に直接介護を担う介護職員を対象としていた。今回の改定では対象が「介護従事者全体」へと拡充され、看護師・リハビリ職・栄養士・事務職員なども含まれるようになる。これは制度発足以来最大の対象拡大といえる。
ただし、拡大の対象は正規雇用の従事者を基本とする。事業所は加算を取得することで、より多くのスタッフの賃金引き上げを実現できる反面、要件の確認と届出の手続きが必要となる点に注意が必要だ。
訪問看護・訪問リハビリ・ケアマネも初めて対象に
今回の改定で最も注目される変更点が、これまで処遇改善加算の対象外だった3つのサービスの追加だ。
- 訪問看護・介護予防訪問看護:加算率 1.8%
- 訪問リハビリテーション・介護予防訪問リハビリテーション:加算率 1.5%
- 居宅介護支援・介護予防支援(ケアマネジャー):加算率 2.1%
これら3サービスの事業所は、2026年6月の施行後に初めて処遇改善加算を算定できるようになる。計画書の提出期限は、新たに対象となるサービスのみを運営している事業所の場合、2026年6月15日が目安となる。
賃上げの目安:月額最大1万9千円(条件あり)
今回の改定で実現を目指す賃上げ額の目安は以下のとおりだ。
- 介護従事者全体:月額1.0万円(3.3%)の賃上げ
- 生産性向上・協働化に取り組む事業所の介護職員:さらに月額0.7万円(2.4%)を上乗せ
- 定期昇給(0.2万円)を含む合計では、最大月額1.9万円の引き上げが可能となる
「月額1.9万円」はあくまで上位区分を取得した場合の上限であり、実際の支給額は加算区分・事業所規模・対象スタッフ数によって異なる。事業所ごとの試算は早めに行っておくことが望ましい。
上乗せ算定に必要な「特例要件」とは
加算の上位区分(Ⅰロ・Ⅱロ)を取得するには、「生産性向上や協働化の取組」という特例要件を満たす必要がある。具体的には以下のいずれかに該当することが求められる。
- 訪問・通所サービス等:ケアプランデータ連携システムに加入し、実績を報告すること
- 施設サービス等:生産性向上推進体制加算(ⅠまたはⅡ)を取得し、実績を報告すること
- 社会福祉連携推進法人に所属していること
ケアプランデータ連携システムへの加入や生産性向上推進体制加算の取得には一定の準備期間が必要だ。加算の上乗せを目指す場合は、施行日の2026年6月を見据えて今からシステム整備・体制構築を進めることが不可欠となる。
事業所が今すぐ取り組むべき準備
施行まで3ヶ月を切った今、事業所の管理者・担当者が優先すべき行動は大きく3点だ。
- ① 現行の加算区分の確認:自施設がどの加算区分を取得しているか、今回の改定で対象になる職種・サービスがあるかを確認する
- ② 計画書の提出準備:新たに対象となるサービスは2026年6月15日、既存対象サービスは2026年4月15日までに計画書を提出する必要がある(各自治体の指示を必ず確認)
- ③ 特例要件の充足確認:上位区分を目指す場合は、ケアプランデータ連携システムへの加入や生産性向上推進体制の整備を今すぐ開始する
介護報酬改定の詳細な告示・通知は厚生労働省の公式サイトで順次公開されている。自治体からの個別案内も合わせて確認し、手続きの漏れがないよう注意されたい。
まとめ
2026年6月施行の介護報酬臨時改定は、処遇改善加算の対象を「介護従事者全体」へ拡大し、訪問看護・訪問リハビリ・ケアマネジャーも初めて算定対象となる歴史的な改定だ。月額最大1.9万円の賃上げ実現には事業所ごとの要件確認と計画書提出が不可欠であり、準備に時間を要する特例要件への対応も含め、今すぐ行動に移すことが求められる。人材確保と経営の安定化を両立するために、この機会を最大限に活用してほしい。
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